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トップページ メンバーズコラム コラム プラスチック問題とGX推進法/資源有効利用促進法(資源法)改正が変える包装の未来
ーー包装機械メーカーが迎える“2026年の転換点”

プラスチック問題とGX推進法/資源有効利用促進法(資源法)改正が変える包装の未来
ーー包装機械メーカーが迎える“2026年の転換点”

プラまじプロジェクトの存在もフジキカイ社内で認知されつつあるようで、今回は社員から届いた情報をもとにコラムにしました。
これからもぜひ、プラまじメンバーへご意見ください。

法制度は単なる規制ではなく、包装と包装機械のあり方を根本から問い直す機会にもなっています。ぜひご一読ください!
プラスチック問題は、もはや一部の業界だけの課題ではありません。

環境負荷、資源制約、脱炭素――これらが複合的に絡み合う中で、包装という行為そのものが問い直される時代に入っています。
日本では、年間約800〜900万トンの廃プラスチックが発生している一方、マテリアルリサイクルによる再生資源利用率は依然として高い水準とは言えません。

この「使い切り構造」を転換するため、国は制度面から大きく舵を切りました。その象徴が、2026年4月に施行予定のGX推進法改正と、資源有効利用促進法(資源法)改正です。

これらの法改正は、包材メーカーだけの話ではありません。
包材が変われば、それを加工・充填する包装機械もまた、変わらざるを得ません。
2026年は、包装機械メーカーにとっても転換点となりそうです。

1. プラスチック問題が生み出した「包材の大転換」

改正資源法の中核は、「再生材利用」と「環境配慮設計」を制度として実行段階に移す点にあります。
特に注目すべきは、食品・医薬品用途を除く容器包装を対象に、再生材利用が義務化される見通しであることです。PETボトルや詰替えパウチなどが先行対象となり、一定規模以上の製造・販売事業者には、再生材利用計画の提出と定期的な報告が求められます。違反時には勧告・命令・罰則も想定されています。

さらに、環境配慮設計(Design for Environment)の認定制度が創設され、
・単一素材化(モノマテリアル)
・軽量化(薄肉化)
・再生材(PCR/PIR)やバイオプラスチックの活用
・分別・解体のしやすさ
といった要素が、「望ましい設計」ではなく評価・認定される基準へと変わります。
これは、包材の「標準仕様そのものが書き換わる」ことを意味します。

2.環境対応包材が抱える“機械側から見た現実”

環境配慮包材は、環境には優しくとも、機械にとっては扱いやすいとは限りません。
例えばパウチ包装で使用されるフィルム。
従来はPET/NY/PEなど複数素材を積層することで、強度・耐熱性・バリア性を確保してきました。しかし単一素材化により、
 ・フィルム強度の低下
 ・熱による伸び・歪み
 ・シール温度許容幅の縮小
 ・蛇行・シワの発生
といった課題が顕在化します。

薄肉化も同様です。プラスチック使用量は減らせますが、搬送安定性や破袋リスクは高まります。
再生材(PCR/PIR)は、ロットごとの物性ばらつきが避けられず、従来条件のままでは安定稼働が難しくなるケースも増えます。
つまり、環境対応包材が普及すればするほど、包装機械にはより高い制御精度と適応力が求められるという構造が生まれます。

3.GX推進法が設備選定の「物差し」を変える

GX推進法改正では、排出量取引制度(GX-ETS)が義務化され、一定規模以上の企業はCO₂排出量削減計画の策定・提出を求められます。
2028年度以降は化石燃料賦課金の導入も予定され、エネルギーコストは構造的に上昇していきます。

この流れの中で、製品メーカーの設備投資判断は確実に変わります。
 ・消費電力の少ない機械か
 ・ロスや無駄打ちが少ないか
 ・長く使える設計か
 ・稼働効率を高められるか
包装機械そのものの環境価値が、調達・更新の重要な評価軸になっていきます。

4.包装機械メーカーに起きる3つの変化

第一に、新しい包材を安定して走らせる技術力が必須になること。
温度制御、張力制御、蛇行補正、フィルム伸縮への追従――これらは付加価値ではなく前提条件になります。

第二に、包材開発段階からの関与。
環境配慮設計は、包材・内容物・機械が一体で成立します。包装機械メーカーは「包材決定後に呼ばれる存在」から、「設計段階で相談されるパートナー」へと役割が変わります。

第三に、機械そのものが環境戦略の一部として評価されること。
顧客のGX計画の中で、包装機械はCO₂削減の手段として位置づけられていきます。

5.変化は、同時にチャンスでもある

見方を変えれば、これは大きな機会です。
環境対応包材が主流になるほど、それを確実に・安定して・省エネで処理できる包装機械は、明確な差別化要素になります。

モノマテリアル対応の高精度シール、再生材のばらつきに強い搬送技術、薄肉フィルムでも安定する蛇行制御、エネルギー効率を高めたヒートシール。
これらは、環境対応時代における「選ばれる技術」です。

6.まとめ――2026年は「対応」ではなく「再定義」の年

プラスチック問題と法改正は、包材だけでなく、包装機械の役割と価値を再定義する動きです。
環境配慮を前提とした包材が当たり前になる未来では、それを成立させる機械こそが、産業を支える基盤になります。
当社をはじめとした包装機械メーカーは、単なる装置供給者ではなく、環境価値を共に設計するパートナーになっていくことで、これまで以上に重要な存在となっていきます。

2026年は、その立ち位置が問われる転換点です。