MEMBER's COLUMN
「熊」

今年の世相を表す漢字に「熊」が選ばれました。
熊がスーパーに出没した、熊による襲撃があった、熊が増えている——
今年は熊に関するニュースを多く目にしました。
この問題には不確定な要素も多く、さまざまな意見があることは承知しています。
それでも、山の主である熊さんがまるでモンスターのように扱われている現状に、
山を愛する一人として看過できずペンを執りました。
熊がスーパーに出没した、熊による襲撃があった、熊が増えている——
今年は熊に関するニュースを多く目にしました。
この問題には不確定な要素も多く、さまざまな意見があることは承知しています。
それでも、山の主である熊さんがまるでモンスターのように扱われている現状に、
山を愛する一人として看過できずペンを執りました。
熊は増えている?
熊との遭遇が増えていることは事実です。
2023年は熊の餌となる木の実が不作だったため、出没が急増しました。
そして今年2025年も餌が不作の年とされ、23年よりさらに増加しているといわれています。
ドングリなどの餌となる木は、天候の影響だけでなく、生存戦略として豊作と不作を数年周期で繰り返す生態があります。
そのため、熊の出没が多い年は、今後も繰り返される可能性が高いと考えられます。
2000年以降、熊の出没は緩やかな増加傾向にありましたが、ここ数年は特に顕著です。
理由として、次のような可能性が指摘されています。
・山村の過疎化、ハンター従事者の減少・高齢化により、熊にとっての脅威が減り
山と人里の境界があいまいになり、熊が下りてきやすくなった
・上記により人里近くで育った子熊が育ち、人なれした熊が増えている
・狩猟数の減少により、熊の個体数自体が増えている
・メディアの影響で熊が発見・通報されやすくなった
・コロナ禍の影響で山を訪れる人が増えた
2023年は熊の餌となる木の実が不作だったため、出没が急増しました。
そして今年2025年も餌が不作の年とされ、23年よりさらに増加しているといわれています。
ドングリなどの餌となる木は、天候の影響だけでなく、生存戦略として豊作と不作を数年周期で繰り返す生態があります。
そのため、熊の出没が多い年は、今後も繰り返される可能性が高いと考えられます。
2000年以降、熊の出没は緩やかな増加傾向にありましたが、ここ数年は特に顕著です。
理由として、次のような可能性が指摘されています。
・山村の過疎化、ハンター従事者の減少・高齢化により、熊にとっての脅威が減り
山と人里の境界があいまいになり、熊が下りてきやすくなった
・上記により人里近くで育った子熊が育ち、人なれした熊が増えている
・狩猟数の減少により、熊の個体数自体が増えている
・メディアの影響で熊が発見・通報されやすくなった
・コロナ禍の影響で山を訪れる人が増えた

ただし、日本では熊の個体数を全国一律で管理しておらず、自治体ごとの目撃情報や届け出に基づく集計が主です。
そのため、年ごとの推移を正確に比較できるデータとしては不十分だ、という意見もあります。
そのため、年ごとの推移を正確に比較できるデータとしては不十分だ、という意見もあります。
熊は実は保護動物?
近年は東北をはじめ、北海道、北陸、中部などで熊の増加が目立っています。
しかし本来、熊は絶滅が心配されていた動物です。
九州の熊は昭和の時代に絶滅し、四国の熊も現在は30頭ほどといわれ、絶滅寸前です。
本州でも昭和期に個体数が大きく減少し、保護対象となりました。
狩猟規制や保護地域の設定、個体数調査などにより、徐々に回復してきた歴史があります。
人間の都合で数を減らされ、保護動物になったかと思えば、今度は増えすぎだと騒がれる。
振り回されている熊さんを思うと、不憫に感じてしまいます。
しかし本来、熊は絶滅が心配されていた動物です。
九州の熊は昭和の時代に絶滅し、四国の熊も現在は30頭ほどといわれ、絶滅寸前です。
本州でも昭和期に個体数が大きく減少し、保護対象となりました。
狩猟規制や保護地域の設定、個体数調査などにより、徐々に回復してきた歴史があります。
人間の都合で数を減らされ、保護動物になったかと思えば、今度は増えすぎだと騒がれる。
振り回されている熊さんを思うと、不憫に感じてしまいます。

悪さをした熊はどうするべきか
「人里に現れた熊は全部退治してしまえ!」という声もあれば「熊に罪はないかわいそうだから退治しないで!」という声もあり熊問題に対する意見はさまざまです。
熊にとっては、お腹を空かせた我が子を連れ、必死に人里で食べ物を探した結果、命を奪われる。
一方、人間にとっては、人里に食べ物があることを学習し、人を襲った経験を持つ熊は、再び脅威となる危険個体です。
「危険な熊が出た山に行かなければいい」という意見もありますが、
その山で生活し、仕事をしている人がいます。登山道が整備され、登山者が訪れる山でもあります。
また、その山を立ち入り禁止にしたとしても熊の行動範囲はツキノワグマで約40㎢、ヒグマで約100㎢ほどとされ、山を一つ越えることも珍しくありません。
この問題に簡単に答えは出せませんが、悲しくも危険個体が出てしまった場合、
それは「熊を助けるか、人間を助けるか」という厳しい選択になるのだと思います。
熊にとっては、お腹を空かせた我が子を連れ、必死に人里で食べ物を探した結果、命を奪われる。
一方、人間にとっては、人里に食べ物があることを学習し、人を襲った経験を持つ熊は、再び脅威となる危険個体です。
「危険な熊が出た山に行かなければいい」という意見もありますが、
その山で生活し、仕事をしている人がいます。登山道が整備され、登山者が訪れる山でもあります。
また、その山を立ち入り禁止にしたとしても熊の行動範囲はツキノワグマで約40㎢、ヒグマで約100㎢ほどとされ、山を一つ越えることも珍しくありません。
この問題に簡単に答えは出せませんが、悲しくも危険個体が出てしまった場合、
それは「熊を助けるか、人間を助けるか」という厳しい選択になるのだと思います。

僕たちにできること
正直に言えば、この問題に対して僕たちに何ができるのかわからないです。
山村に移住して山村の人口密度を増やす、ハンターに志願して若手ハンターとして活躍する。
どちらも効果はあると思いますが、簡単にできることではありません。
できることがあるとすれば、
登山者は熊と遭遇しやすい時間帯(夕暮れから早朝)を避けること、
誘因物となるゴミを拾い、せめて自分のゴミは必ず持ち帰ること。
登山をしない人も、街中でのゴミ拾いやポイ捨てをしないなど、
日常のモラルを高めることはできるのではないでしょうか。
山村に移住して山村の人口密度を増やす、ハンターに志願して若手ハンターとして活躍する。
どちらも効果はあると思いますが、簡単にできることではありません。
できることがあるとすれば、
登山者は熊と遭遇しやすい時間帯(夕暮れから早朝)を避けること、
誘因物となるゴミを拾い、せめて自分のゴミは必ず持ち帰ること。
登山をしない人も、街中でのゴミ拾いやポイ捨てをしないなど、
日常のモラルを高めることはできるのではないでしょうか。