ACTION REPORT
トップページ ACTION REPORT 通常記事 プラスチック分別しない“混ぜたままリサイクル”で未来を変える
——REMAREとフジキカイが見据える循環型ものづくりの新潮流

プラスチック分別しない“混ぜたままリサイクル”で未来を変える
——REMAREとフジキカイが見据える循環型ものづくりの新潮流

複合プラスチックの資源循環支援を事業とする「株式会社REMARE(リマーレ)」さんへプラまじメンバーで訪問してきました。
今回はREMAREさんとのコラボレーションも視野に様々な意見を交換し、プロジェクトはもちろん、フジキカイとしても今後の可能性について考える機会となりました。
実はREMAREさんは、フジキカイが産学連携する大学の学生から教えていただきました。
画像
海洋プラスチック問題が世界的課題として語られて久しい。だが、「そもそもリサイクルができない」とされてきた複合プラスチックに正面から向き合い、価値ある“素材”へと再生させているスタートアップがあります。
それが、2021年創業の株式会社REMAREです。
画像
画像
同社は「プラスチック分別せず、混ぜたまま再生」という、リサイクル業界の常識を覆す技術で注目を集めています。従来は素材ごとに分別しなければならなかった複合プラスチックを、分離・分別しないまま独自技術で板材へと成形。しかも100%廃棄物由来でありながら、木材に匹敵する強度と独自の美しい模様を備える。廃棄物であるはずの素材が、空間デザインや什器、家具、ノベルティなどへと生まれ変わるのです。
画像

海への“違和感”から始まった新たな挑戦

この技術の原点には、創業者の原体験があります。航海士・機関士として活動していた代表は、南極航路に向かう途中のフィリピン沖で大量の海洋プラスチックごみに出会ったそうです。「プラスチックは少ないエネルギーコストで形状を変えられる優秀な素材」その思いが、廃プラスチックを再び“素材”に戻す挑戦へと向かわせました。
今回お話を聞かせていただいた広報スタッフもまた、前職で漁業地域の地域活性に携わる中で海の課題に直面し、REMAREに加わった一人だ。“海”というフィールドから始まった会社だからこそ、同社のプロダクトには環境への視線が一貫しています。
画像

空間デザインが“環境配慮のストーリー”をまとう時代へ

REMAREの板材は、ひとつとして同じ表情を持たない。回収された廃材の色、種類、模様がそのまま“デザイン”として現れ、それがまた魅力となっています。
画像
近年では、アパレルショップのカウンター天板、ブランドディスプレイ、レコード型スツール、小物、さらには「ゴミからゴミ箱をつくる」循環型アイテムなど、多彩なプロダクトに広がっています。
REMAREが作る板材は100%廃棄物由来。色も模様も、元の素材が持つ個性がそのまま“デザイン”になる。木材と同等の強度を持ち、テーブル天板から店舗什器、キーホルダーのような小物まで幅広く活用されています。
特に象徴的なのが、食品メーカーや映画作品とのコラボだ。包装廃材を利用した製品や、海洋ごみから作ったフィギュアなど、企業ブランドと循環素材が結びつくことで、生まれるストーリーはぐっと豊かになっています。
画像

フジキカイ × REMARE —— 製造現場の“廃材”が、価値ある素材へ変わる可能性

今回のインタビューで特に議論が深まったのが、フジキカイとREMAREの協業可能性です。
食品包装機械を提供するフジキカイには、製造時にどうしても出てしまうプラスチック廃材があります。通常は焼却・廃棄されるこれらの素材が、もしREMAREの技術と掛け合わされれば、まったく新しい価値に変換されます。
たとえば、

・フジキカイの廃材を利用した展示会、採用説明会のパネルやグッズ
・食品企業 × フジキカイ × REMAREの三社による循環デザイン展示
・廃材からつくる企業ワークショップや体験コンテンツ

など、循環ストーリーを来場者に“体験”として伝える企画が考えられます。
特に、2026年4月のポートメッセ名古屋での展示会に向け、廃材提供の検討や展示物の共同制作が進められつつあります。もし実現すれば、フジキカイの製造現場で生まれた廃材が、同社の価値を象徴するデザインオブジェに生まれ変わり、来場者が直接触れられる未来がやって来ます。
画像
これは単なる「再利用」ではありません。
“”フジキカイの“技術の裏側”にある環境配慮を、REMAREの“素材化技術”が可視化する——そんなシナジーが生まれつつあるのです。

課題はあれど、わかりやすいリサイクル、身近なリサイクルを目指して

もちろん、複合プラスチックの加工には独自の難しさがある。素材同士の相性、品質のばらつき、大型成形の難易度、権利関係の調整など、事業の成長には多くのハードルが存在します。
それでもREMAREは量産体制の構築へ動き出しています。
「一般の人がホームセンターで手に取れる価格帯へ」
──そんな未来を見据えながら、同社は“廃棄物から価値をつくる”ものづくりを広げていきます。

循環型ものづくりの未来をともにつくるために

廃材は“ごみ”である前に“資源”だ。
フジキカイのような製造企業が日々生み出してしまう副産物を、REMAREは美しいデザイン素材として蘇らせる。企業活動の中で生じる“もったいない”を価値へ転換するこの連携は、循環型社会に向けた新しいモデルケースとなるでしょう。
画像
2026年の展示会に向けて、すでに動きは静かに始まっています。
フジキカイの技術と、REMAREの再生技術——
この二つが掛け合わさるとき、“廃棄物の未来”はもっと明るく、もっと創造的なものへと変わっていくはずです。
【株式会社REMARE】
https://remare.jp/

<名古屋本社>
〒466-0064 愛知県名古屋市昭和区鶴舞一丁目2番32号(STATION Ai)

<三重工場>
〒516-0021 三重県伊勢市朝熊町3-8