今月の1枚
Title
富士山 日本の機窓から
撮影:Y・I / 寄稿:Y・T
撮影場所:富士山 愛鷹山 北アルプス 航空機の機窓から
今月の一枚は、航空機の機窓から撮影した、雪解けの富士山の航空写真です。
この日は天気も良く、遠くの山並みまで美しく見渡すことができました。
南側(静岡県側)からの写真のため、手前から順に先輩火山である愛鷹山(あしたかやま)が見え、
その奥に世界一美しい山ともいわれる世界遺産・富士山がそびえています。
さらにその奥には、山梨県と長野県の県境に位置する赤岳などの八ヶ岳連峰が雪をかぶった姿で連なっています。
そして最奥部には雪壁のように連なる山々が見え、左側には白山連峰や穂高連峰などの北アルプス、
右側には浅間山や草津温泉で有名な草津白根山など、上越地方の山並みが見えているものと思われます。
富士山に目を向けると、航空写真ならではの眺望によって、美しい円錐形の山体が裾野まで伸びている様子がよく分かります。
また、山肌には大きな穴のような地形が確認できます。これは江戸時代に起きた宝永大噴火によって形成された宝永火口です。
その下には、噴火によって噴出したスコリアなどが堆積してできた盛り上がり、宝永山も確認できます(当時、江戸の町には数センチほどの火山灰が降り積もったといわれています)。
山肌には山頂へと続くジグザグの線も見えますが、これは宝永登山道と思われます。雪解けの時期のため、溶け残った雪が登山道を浮き上がらせて見せています。
富士山には開山期である7月から9月上旬の間に、約20万人が登山するといわれています。これは1日あたり3000人以上が登っている計算になり、非常に多い人数です。
富士山は、その文化的価値や山容の美しさから世界的にも知名度の高い山ですが、標高は3000m級で世界の名山と比べると特別高いわけではありません。
また登山道には難しい岩場や岩登り、キレットなどもなく、比較的登りやすい山です。さらに入山料も2000円(2024年より)と、海外の名山と比べて安価であるため、
観光登山の目的地として非常に人気があります。その一方で、世界一ゴミ問題が深刻な山とも言われています。
知名度が高く難易度が低い山では、入山料を引き上げて登山者数を制限する対策が取られることもあります。
しかし富士山周辺地域では、観光資源としての富士山への依存度が高く、入山料を簡単に引き上げることが難しい事情もあります。
高い知名度、比較的低い登山難易度、そして安い入山料。
対策として考えられるのは、ルールの整備や規制、指導の強化などによるモラル面でのコントロールなのかもしれません。
日本が世界に誇る富士山。ゴミ問題が少しでも改善されることを願うばかりです。